【犬の洋服は必要？】メリットと注意点をプロ・トリマー目線で解説

最近では、おしゃれな犬用の洋服がたくさん販売され、日常的に着せているご家庭も増えています。
「寒そうだから」「抜け毛が気になるから」など理由はさまざまですが、犬の洋服にはしっかりとしたメリットがある一方で、正しく使わないと被毛や皮膚に負担をかけてしまう場合もあります。

今回は、犬の洋服のメリットと、専門的な視点から見た注意点について解説します。

 

犬の洋服のメリット

1．体温調整をサポートできる

特に小型犬・シニア犬・短毛種は体温を保持するのが苦手です。
冬場や雨の日の散歩で体が冷えると、免疫力低下や関節のこわばりにつながることも。
洋服を着せることで外気温との差を和らげ、体温コントロールを助ける役割があります。
冷え対策としてはとても有効です。

2．抜け毛の飛散を予防できる

おうちや車の中を抜け毛だらけにしたくない…というお悩みは多いものです。
洋服を着せておくことで、抜け毛が広がりにくく、お掃除の負担が減ります。
特に換毛期は抜け毛が多く出るため、洋服を活用すると快適に過ごせます。

3．紫外線や汚れから皮膚を守る

夏場の強い日差しや、草むらでの摩擦、汚れの付着を防ぐという意味でも洋服は役立ちます。
皮膚が弱い子にとっては、外的刺激を減らす効果も期待できます。

 

覚えておきたい注意点とデメリット

とても便利な犬の洋服ですが、使い方を間違えると問題が出てくることがあります。

1．長時間の着用で毛玉・もつれができやすい

洋服の内部で被毛が擦れ続けることで、毛玉やもつれができやすくなります。
特にプードル、ビション、マルチーズ、シーズーなどの長毛・巻き毛の犬種は要注意。
脇・胸・背中の洋服が接触する部分は、短時間でも摩擦が起きやすい場所です。

→ 対策としては、
・毎日着せっぱなしにしない
・散歩や外出時だけ着用する
・脱がせたら必ずブラッシングをする
などの習慣が大切です。

2．サイズが合わないとストレスや皮膚トラブルに

きつすぎる洋服は擦れやムレの原因になりますし、逆に大きすぎる洋服は歩きにくく転倒のリスクがあります。
胸まわり・首まわり・着丈を測り、その子に合ったサイズを選ぶことが大切です。

3．皮膚が弱い子は素材選びに注意

化学繊維でかゆみが出る子や、ムレに弱い子もいます。
コットン素材や通気性の良い生地など、わんちゃんの体質に合うものを選びましょう。

 

どんな犬に洋服はおすすめ？

洋服は「必要な子にはとても役立つアイテム」です。

• 寒がりな小型犬、短毛種
• シニア犬（冷えが体調に影響しやすいため）
• 換毛期で抜け毛が多い子
• 皮膚が弱く、外的刺激を避けたい子
• 汚れやすい子、アウトドアで遊ぶ機会が多い子

ただし、被毛が豊富で寒さに強い犬種は、必ずしも洋服が必要ではありません。
その子の体質・生活環境・季節に合わせて使うことが大切です。

 

正しく使えば、犬の洋服は快適で便利なアイテム

犬の洋服は、おしゃれだけでなく「犬の健康と快適さ」にしっかりと役立つアイテムです。
ただし、長時間の着用は毛玉・もつれ・皮膚トラブルにつながるため、毎日のケアとメリハリをつけた使用が欠かせません。

洋服を着せる際は、

• サイズが合っているか
• 素材が肌に合っているか
• 脱いだあとのブラッシングができているか

この3つをぜひ意識してみてください。

愛犬の快適さと健康を守りながら、おしゃれも楽しめるのが一番です。
季節や愛犬の体質に合わせて、上手に洋服を取り入れてみてくださいね。

👇ブラッシングの際におすすめなアイテム

 

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